助産師として働いているといつか担当するであろう助産師外来。
助産師外来は責任の伴うものでデビュー前に勉強をしました。
その時に役立った書籍を紹介したいと思います。
この記事は以下の方におすすめです
・助産師外来デビュー前に勉強したい
・超音波検査について勉強したい
・久々に助産師外来をやるので振り返りをしながら勉強したい
・妊娠期について理解を深めたい
助産師外来とは
医療機関等において、外来で正常経過の妊産婦の健康診査と保健指導を助産師が自立して行うものを助産師外来といいます。
助産師外来では通常の健診や診察の他に、妊娠中に起こり得る妊産婦の個々の不安や問題をその方に沿ったアドバイスやケアを提供します。また、分娩の流れやバースプランの共有など行い、心身の分娩の準備をしていきます。さらに、分娩後に備えて乳房ケアや育児のアドバイスなども行います。
助産師外来は、正常に経過をしている妊産婦や新生児の健康管理やケアを提供することで、健康な母子の誕生を支援することが目的です。1回の助産師外来は1時間程度時間を取りゆっくり話を聞きながらその日に必要な支援を行います。
助産技術としては、内診・レオポルド触診・児心音聴取・超音波の技術が求められます
参考:厚生労働省 助産師関連施策について
助産外来の健診技術
妊婦健診時の検査や診察からハイリスク妊婦の把握について根拠に基づいて解説されています。妊産婦さんへのセルフケア能力を引き出せるような助産師外来を実施できるように、書かれているのが大きなポイントだと思います。助産技術としての超音波検査についてはもちろん、マイナートラブルについてなども解説されています。助産師外来といったらこの一冊と言った感じです。
新版 助産師外来で役立つ超音波検査ガイドブック
超音波検査を助産師のためにわかりやすく解説した実践書になっています。
エコーの基礎知識から画像の正確な読み方画像の出し方のコツが紹介されていてとてもわかりやすいです。超音波検査の本は医師にも向けて編集されているものが多いのですが、こちらは完全に助産師むけなので無駄なページがないです。
2018年の改訂版は妊婦健診の超音波画像が解説付きWEB動画がついているのでひとりで勉強を進めていても理解度が高い1冊になっています。
妊産婦の保健指導 トラの巻
妊娠各期産後に妊産婦さんからよく聞かれる質問に対し助産師の視点からの回答例を中心に編集されています。質問に関する各テーマの解説もついています。質問に対する回答が書かれているのでコミュニケーションスキルを学びながら読み進めることのできる1冊です。知識量が増えるというよりは妊産婦さんがどんなことを疑問に持つのかなということを学びたい時に読むのをおすすめする1冊です。
妊婦健診と保健指導パワーアップガイド 正常を確認し異常への対応を究める!
妊娠期から産後の時期別に行うべき検査の目的や方法、正常・異常の評価ポイント、異常が見つかった場合の対応を詳しく解説している1冊になっています。具体的な声掛けが記載されていてコミュニケーションに迷った時にも参考になります。こちらの本は図解も多く、カラーで編集されていて視覚的に覚えるのが好きな方に向いていると思います。
助産師として大切な正常を押さえることにフォーカスを置いているので、正常の判断を抑えて勉強していきたい方におすすめの1冊です。
週数別 妊婦健診マニュアル 第2版
わかりやすくて1番おすすめの1冊になります。
正直値段は張りますが、それだけ出す価値のある1冊です。医学書院から出版されており、私の中で文字の割合と図解の割合がちょうどよく、学習がしやすかったです。助産師外来に出ている時に困ったらこちらで調べ物をしていました。
疾患や症例ごとに週数における解説が書かれているの点がとても使い勝手が良かったです。また、後輩に指導する際にも使いやすかったことを覚えています。
4年前の改訂前のものを持っていますが、2021年の改訂で各種ガイドラインへの対応、妊婦への感染症検査・予防接種などもアップデートされています。さらに、妊婦から尋ねられることも多い出生前遺伝学的検査(NIPT)、無痛分娩の項目も追加されているのでおすすめの1冊です。
まとめ
助産師外来は妊娠期の勉強を進めていくだけでなく、コミュニケーションスキルも磨いていく必要があります。
外来診療ですのでかなりの責任が伴います。正常を押さえた上で、正常の判断を正確に行うスキルが求められます。
しかし、妊娠期から妊産婦さんに関わる事ができるので分娩期に向けた関係づくりができる機会になります。助産師外来で関わった妊産婦さんに分娩入院の際にお会いすると、とてもうれしいです。さらには妊産婦さんの安心要素にも繋がります。
もし働いている病院で助産師外来の機会があったら挑戦してみてください!
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