正直お産は怖いです。何年経っても怖いし緊張します。
新人の時は分娩の担当になるのがプチストレスでした。新人の頃どのようにして分娩が怖いという思いを乗り越えたのかを体験談を含めてお話しします。
また助産師として分娩をしたくないと思った場合にどういった働き方があるかをお伝えしたいと思います。
この記事はこんな方におすすめです!
・学生で分娩介助が怖い
・新人で分娩介助が怖い
・分娩介助が嫌なので助産師を辞めたい
・分娩介助の担当になるのが嫌だ
・分娩介助をする以外の助産師としての働き方の考えている
分娩介助が怖いと思う理由
責任が大きい
分娩介助は、産婦さんと赤ちゃんの命を預かっています。万が一何か問題が起きた場合には大きな責任が伴います。分娩介助では命の重さを痛感します。新人の場合、まだ経験が浅いために、責任の大きさに圧倒され怖く感じることが多いと思います。さらに、産婦さんや赤ちゃんに何かが起こった場合に自責の念にかられます。しかし、1人の責任ではないので自分を責めないで欲しいと思います。
知識や技術の不足
分娩介助には、専門的な知識や技術が必要です。新人の頃は、経験が浅いために、不安や自信のなさを感じることがあります。知識は座学で補う事ができますが、技術は経験が必要です。やはり技術がないと分娩介助の時にうまくいかないことがあります。そして、緊急時の処置など、予期せぬ状況に対応する技術が不足していると、分娩介助に対してさらに怖さを感じることがあります。
緊張やストレスが大きい
分娩介助は、労働量が多く、緊張感やストレスが常に伴います。分娩介助をするストレスはもちろんですが記録物も多いのでそれに追われるストレスもあります。新人の頃は、まだ業務に慣れておらず、緊張やストレスに対する対処法も不十分であるため、うまく解消できずに分娩介助をしたくないという思いが強くなる傾向にあります。
緊急時の対応
分娩介助では、予期せぬ緊急時の対応が求められることがあります。例えば分娩介助中に児の心音が急激に変化し緊急の帝王切開に切り替えなければならなかったり、吸引分娩に切りかえたりする事があります。
新人の頃は、まだ経験不足であるため、緊急時に頭が真っ白になり、何もできずに動けないことがあります。そして、その時の対応が適切であるか不安を感じますし、何もできなかったと言う思いを感じ、分娩介助に対して恐怖感が強くなります。
お産が怖いと思う時の対処
なぜ分娩介助が怖くて嫌なのかを考える
なぜ分娩介助が怖いのが理由を考えてみます。上記に挙げた中に理由があるのか、その他の理由なのかを明確にします。ただ単に分娩担当になると忙しくて帰れないから嫌という理由でも構いません。
分娩介助が怖くて嫌な理由がはっきりすると解決方法が見つかる糸口になると思います。
知識と経験を積む
分娩介助は、実践を通じて経験を積んでいくことが大切です。まずは先輩助産師の指導のもと、少しずつ業務に慣れていくことが重要です。業務に慣れることで分娩に対しても余裕を持って臨む事ができます。また、分娩の振り返りを行い、うまくできたところとうまくできなかったところを評価します。客観的な目を入れることも大切なので分娩介助に一緒についてくれた先輩に助言を求めると良いと思います。自己研鑽を継続的に行うことで自信をつけることができます。
また、分娩介助においては、理論的な知識が重要となります。分娩に関する教科書や文献、セミナーや勉強会などを通して理論的な知識を身につけることで、臨床現場での判断力や実践力の向上に繋がります。
分娩介助への不安を吐き出す
分娩介助において自分で解決できない疑問や不安がある場合は、先輩助産師に相談するのが問題解決につながると思います。先輩助産師といっても1人に相談するのではなく何人かに相談してみることをおすすめします。先輩に相談してもしっくりこない答えが返ってこないこともあります。(←私も経験があるし、先輩としてしっくり感のある答えが返せているか不安です)
先輩だけでなく、同じ立場の助産師仲間と情報交換をすることで自分だけが抱える不安や疑問点を解決することができます。
分娩介助から一旦離れる
分娩介助が怖いと思うなのら思い切って分娩から一旦離れてみることも必要です。先輩や上司に相談して一旦分娩から離れてみて本当に助産師として分娩がやりたいのか考えてみてもいいと思います。
助産師の業務は多岐にわたるので分娩介助をしなくても業務はたくさんあります。そこで分娩介助以外にやりがいを見つけたらその方向に舵を切ってもいいと思います。
分娩介助のない施設へ転職する
その職場で分娩介助を強いられるようであれば分娩介助の必要のない働き方を検討しても良いかと思います。「分娩が怖いので距離を置きたい」と上司に言うのはとても緊張する事だと思います。勇気を出して話したのに蔑ろにされるのであれば、転職を考慮しても良いと思います。何をしたいかどのように働きたいかは個人の意見も尊重されるべきだと思います。そして助産師としてこの職業が好きだからこそ、そこまで無理して助産師をして欲しくはないです。せっかくなりたくてなった職業なので、できれば助産師という職業を好きになって欲しいと思います。
なので個人的には無理せず助産師を続けられる環境を見つけて欲しいなと思います。
助産師は分娩介助ができないとだめ?
その必要はありません。分娩介助を必要としない働き方はたくさんあります。
市区町村での健康相談や出産前のケア
助産師は、妊婦さんやその家族に対する健康相談や出産前のケアを行うことができます。健康相談では、食事や運動、妊娠中の注意点などについてアドバイスをしたり、出産前のケアでは、体調管理や心理面のサポートをすることができます。
産後ケア施設
分娩後の母親や赤ちゃんのケアや、母乳育児指導など、産後のケアに携わることができます。産後は、身体的・精神的な回復期間であり、助産師としてサポートすることで、母子の健康状態を改善することができます。
現在産後ケアが注目されているため需要は十分にあります。産後ケアといっても精神面に力を入れたり、乳房ケアに特化したりなど自身で方向性を選択できます。
助産学校や大学の教員
分娩介助を直接行うことはありません。学士を持っていれば大学の教員や助産学校で指導教員として働く事ができます。また教員としての採用ではなく、実習専任の教員としての採用もあります。
研究をするために大学院へ進学する
研究に携わることも助産師の道のひとつです。それこそ自身で経験した「なぜ分娩介助を怖いと思うのか」ということについて深く突き詰めてもいいと思います。また、分娩介助の技術や産後ケアに関する研究を行ったりすることもできます。
まとめ
助産師には分娩介助をしなくても様々な働き方があります。
また、助産師としてではなく看護師としても働く事ができます。
逃げ道がたくさんあるからこそ、一旦立ち止まって、分娩介助がなぜ怖いのか…苦手と感じるのかを考えてみてください。すると解決への糸口が見つかるかもしれません。
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